目的
本コンペでは、日本が世界から注目される2020年を契機として、日本の伝統文化を世界に発信することを狙いとしています。具体的には、日本の伝統衣装である着物を媒介として、世界各国の文化や伝統を想う意匠・図案を着物で表現することにより、交流を促進することを目的とします。
テーマ:「着物に世界を映す」
図案のテーマとして、下記の対象国の特色ある文化・風景・自然・伝統等を表現したデッサンを募集しました。
特に今年度においては、2019年に神奈川県横浜市で開催される「第7回アフリカ開発会議」に呼応し、アフリカ諸国を対象国としました。
(以下の9ヵ国と、ホストタウン枠1ヵ国 合計10ヵ国)
厳正なる選考の結果、以下作品が金賞となりました。受賞者の皆さん、おめでとうございます。
受賞したデッサンと、デッサンを元に制作した振袖をあわせてご紹介します。(2018年12月更新)
金賞 | 受賞者 |
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アルジェリア 金賞 | 宮本 要子 | 一般(北海道) | #1 デッサン | #1 振袖 |
ブルキナファソ 金賞 | 内野 鈴 | 鹿児島県立松陽高等学校 | #2 デッサン | #2 振袖 |
コンゴ共和国 金賞 | 黒木 梨生 | 香蘭ファッションデザイン専門学校 | #3 デッサン | #13振袖 |
コートジボワール共和国 金賞 | 山口 カズコ | 学校法人笹田学園 | #4 デッサン | #4 振袖 |
ジブチ共和国 金賞 | 可野 浩太郎 | 一般(埼玉県) | #5 デッサン | #5 振袖 |
エリトリア国 金賞 | 三俣 悠 | 神奈川県立白山高等学校 | #6 デッサン | #6 振袖 |
ガボン共和国 金賞 | 渡部 美空 | 柳津町立会津柳津学園中学校 | #7 デッサン | #7 振袖 |
リベリア共和国 金賞 | 榎本 貴美恵 | デザインテクロノジー専門学校 | #8 デッサン | #8 振袖 |
モザンビーク共和国 金賞 | 正木 里歩 | 名古屋芸術大学 | #9 デッサン | #9 振袖 |
ジンバブエ共和国 金賞 | 新田 憲明 | 一般(香川県) | #10 デッサン | #10 振袖 |
厳正なる選考の結果、以下作品が銀賞となりました。受賞者の皆さん、おめでとうございます。
銀賞 | 受賞者 |
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アルジェリア 銀賞 | 吉岡 真奈美 | 東京都立工芸高等学校 | #11 |
ブルキナファソ 銀賞 | 三宅 伸枝 | 一般(愛知県) | #12 |
コンゴ共和国 銀賞 | 新井 美優 | 大原和服専門学園 | #13 |
コートジボワール共和国 銀賞 | 深井 菜々子 | 愛知文化服装専門学校 | #14 |
ジブチ共和国 銀賞 | 河島 優子 | 一般(千葉県) | #15 |
エリトリア国 銀賞 | 鈴木 佑奈 | 神奈川県立弥栄高等学校 | #16 |
ガボン共和国 銀賞 | 岩田 行史 | 文化学園大学 | #17 |
リベリア共和国 銀賞 | 安藤 瞳 | 中部ファッション専門学校 | #18 |
モザンビーク共和国 銀賞 | 石橋 誉恵 | 名古屋学芸大学 | #19 |
ジンバブエ共和国 銀賞 | 目黒 玲奈 | 会津柳津学園中学校 | #20 |
上記、金賞・銀賞以外の「銅賞」・「佳作」については、京都発表会の会場にて展示発表します。
以下の通り、本年度の受賞作品および作品をもとに創作した友禅作品の発表会を開催しました。
エリア | データ |
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京都会場 |
期間: 2018年10月23日(火)〜10月24日(水) 時間: 10:00 - 16:00 会場: 京都市勧業館「みやこめっせ」1階 第2展示場A 住所: 京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 URL: https://www.miyakomesse.jp/ 交通: 京都市地下鉄東西線「東山」駅より徒歩約8分 [Google Maps] |
東京会場 |
期間: 2018年12月5日(水)〜12月9日(日) 時間: 11:00 - 20:00 会場: 「渋谷ヒカリエ」8階 住所: 東京都渋谷区渋谷2-21-1 URL: http://www.hikarie.jp/access/ 交通: 東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線「渋谷駅」15番出口と直結 / JR線、東京メトロ銀座線、京王井の頭線「渋谷駅」と2F連絡通路で直結 [Google Maps] ※12月8日(土)15時~16時、同所にて表彰式を開催(案内者のみ) |
長浜会場 |
期間: 2018年11月3日(土) 時間: 9:00 - 17:00 会場: 曳山博物館 住所: 滋賀県長浜市元浜町14-8 URL: http://www.nagahama-hikiyama.or.jp/ [Google Maps] |
小千谷会場 |
期間: 2019年1月17日(木)~1月22日(火) 時間: 10:00 - 17:00 会場: 小千谷総合産業会館サンプラザ1階『織之座』 住所: 新潟県小千谷市城内1-8-25 URL: http://www.ojiya.or.jp/ [Google Maps] |
きらびやかで美しいきものは、1300年以上前からかたちを変えながら親しまれてきました。中でも、日本で発展した染色方法である友禅は世界でも珍しい染色方法で、日本でも数少ない一流の染めの職人達が支えています。
友禅の生地は、日本で作られた最高級の絹。そこに、長年修業を積んだ職人達が絵を描いていきます。細かい柄を染め分けることができるため、色彩豊かで華やかなものが完成します。
■ 日本の四季
四季折々の自然の美を絹に華やかに映す手描友禅は、ただ単に伝統の技を継承するだけでなく、その時代、その時代を生きる匠の磨かれた感性を加味し、より美しく、より洗練されて染めなされた美の結晶といえます。雅やかに息づく日本の美意識は、今をいきる私たちに真の美しさと日本の心を静かに語りかけてくれるようです。
友禅は、日本の豊かな四季の風情、景色、草花をベースとして模様が構成され、日本のたおやかな自然によって生み出された総合芸術なのです。
■ 友禅の未来
数々の高度な技術の集大成として、ひとつの着物が創られる手描き友禅。これらの技術と、意匠の伝達に欠くことのできないシステムを司るのが着物のプロデューサーである「染匠(せんしょう)」です。染匠は、その研ぎ澄まされた感性で着物のデザイン・色を考案すると共に、作品創作の全般を統括しています。
日本の美しき伝統と着物文化を代表する手描き友禅は、長い歴史と共に発展を遂げながら現代に受け継がれ、日本を代表する装飾文化、意匠のオピニオンリーダーとして未来へ向けて、多方面に飛躍しようとしています。
着物(友禅)の生地を使った試作品